病理診断では、人体の組織・細胞から顕微鏡観察を通して病変を特定し、疾患として診断する。このプロセスは画像解析との親和性が高く、AIによる参入余地の大きい領域と考えられてきた。26日、オープンアクセスジャーナルnpj Digital Medicineにて公開された論文では、病理医たちのAIに対する前向きな姿勢が明らかにされている。
Healthcare IT Newsの報道によると、カナダ・トロント大学の研究チームが、世界54カ国・500名にのぼる病理専門医に調査を行ったところ、75%の医師が診断ツールとしてのAIに関心または興奮を感じているという。さらに58-66%の医師が「適切にトレーニングされたAIアルゴリズムは診断効率を大幅〜劇的に改善し得る」と答えたとのこと。
深層学習における劇的な技術革新に伴い、AIによる画像診断の普及が始まっている。法整備や妥当性検証について多くの問題を抱える一方、新技術利用による効率化・診断精度向上は、実は多くの医師が待ち望んでいるものなのかもしれない。