新研究 – 病理医はAI参入を歓迎する

病理診断では、人体の組織・細胞から顕微鏡観察を通して病変を特定し、疾患として診断する。このプロセスは画像解析との親和性が高く、AIによる参入余地の大きい領域と考えられてきた。26日、オープンアクセスジャーナルnpj Digital Medicineにて公開された論文では、病理医たちのAIに対する前向きな姿勢が明らかにされている。

Healthcare IT Newsの報道によると、カナダ・トロント大学の研究チームが、世界54カ国・500名にのぼる病理専門医に調査を行ったところ、75%の医師が診断ツールとしてのAIに関心または興奮を感じているという。さらに58-66%の医師が「適切にトレーニングされたAIアルゴリズムは診断効率を大幅〜劇的に改善し得る」と答えたとのこと。

深層学習における劇的な技術革新に伴い、AIによる画像診断の普及が始まっている。法整備や妥当性検証について多くの問題を抱える一方、新技術利用による効率化・診断精度向上は、実は多くの医師が待ち望んでいるものなのかもしれない。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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