医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例医療系AIスタートアップ・ベンチャー企業の動向デンマークのスタートアップ・UNSILO AIによる医学論文評価ツールを開発

デンマークのスタートアップ・UNSILO AIによる医学論文評価ツールを開発

医学論文は内容の新規性と重要性はもとより、適切な形式に知見をまとめ、トピックに即した科学ジャーナルで公開することが欠かせず、一連の投稿作業は極めてテクニカルであるとともに多大な時間を要する。デンマークのスタートアップ・UNSILO社は、AIを利用した医学論文評価・投稿支援ツールを開発している。

UNSILO社の公表によると同社の論文評価ツールは、リアルタイム自然言語処理機能を備えたAIアルゴリズムを利用し、論文原稿が一般的な投稿規定に沿った構成をとっているか、追加すべき参考文献、内容に即した適切な投稿先ジャーナル・査読者などを網羅的にチェックし、著者に提案することができるという。

特に医学分野においては、価値ある研究成果は英語論文として国際的学術誌に公表し、より多くの人々に知見を共有することが求められる。一方、学術的な記述形態・構成に落とし込むことはもとより、無数とも言える投稿先候補から最適なジャーナルの選択を行うことは簡単ではない。この種のツールは医学研究者の実務を効率化する大きな助けとなり得、アカデミアをはじめとした業界からの期待も大きい。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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