シドニー大学と復旦大学 脳科学におけるAI研究推進で提携

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オーストラリア・シドニー大学と中国・復旦大学は、脳科学領域におけるAI研究推進を目指した提携を公表した。この研究パートナーシップは、”the Brain and Intelligence Science Alliance”(BISA)と呼ばれ、計算論的神経科学にAI利用倫理までを織り交ぜた研究群を取り扱う。

Healthcare IT Newsが報じたところによると、研究者らは、オーストラリア・中国の高齢人口増加を背景に、脳疾患の早期診断・早期介入を実現することが急務であると指摘する。脳科学領域におけるAIを利用した予防医学研究には、質の高い臨床データ収集と優れたAI関連技術が欠かせず、単施設で全てをまかなうことは容易ではない実情もある。シドニー大学の公表によると、同大の神経画像解析センターは昨夏、連邦政府から236万オーストラリアドルの助成を受け、AI医学研究への取り組みを強化していたとのこと。

今年3月には、オーストラリア最大のがん治療プロバイダーであるIcon Groupと、中国のSanbo Brain Hospital Groupが提携し、重慶市の複数病院における先端放射線治療の導入が予定されている。臨床・研究の両面において両国の柔軟な姿勢が垣間見えているが、多国間協力は効率的な医療AI開発において今後の大きな注目点となる。

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TOKYO analytica
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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。専門はメディカルデータサイエンス。ロンドンでのベンチャーエンジニアを経て、英国内の大学で医療データベース研究に従事。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。