米テキサスに所在するValley Baptist Medical Centerは、脳卒中の診断・治療の向上にAIの利用を開始している。導入後、診断から治療導入に至るプロセスは大幅に短縮され、脳卒中ケアにおいても実臨床でのAI利用の有効性が示された新しいケースとなる。
米CBSの報道によると、今回脳卒中ケアセンターに導入されたAIは画像解析を行うもので、画像上の異常影を迅速に指摘し、医療者に警告することができるという。同センターのAmeer Hassan医師は「治療導入まで30分以上の時間短縮に成功した。梗塞時など毎分190万ニューロンが死んでしまうことを考えれば、いかに大きな違いを生むかが分かるだろう」と述べる。
ヘルスケアにおけるAIの進展は急速で、実臨床応用も日々報告されるようになってきた。医師の判断が背後にある、いわゆる”スクリーニング”利用には比較的導入への敷居が低く、人的資源を含む医療資源の不足しがちな地域・診療科においては臨床試験の実施にも積極的な関心を示している。