遠隔医療の世界市場規模は直近で383億ドル、2025年までに1,305億ドルに上昇する予想がある。Becker Hospital Reviewの調査ではアメリカ人の75%以上が医師の診察にリモートでの参加を希望した。VentureBeatでは、遠隔医療分野で投資家の注目を集めるスタートアップCirrusMDを紹介している。
CirrusMDの提供する遠隔医療プラットフォームは専用のチャットウィンドウで1分以内に患者から医師へのアクセスを可能とする。患者と医師のリアルタイムコミュニケーションこそが医療の結果を改善する最大の要素のひとつとして、CirrusMDは「chat-first(会話が第一)」という理念を掲げる。同社によると健康問題の84%以上がバーチャルの診療で解決し、2%未満が緊急治療室(ER)のフォローアップに誘導、ER受診を40%削減できたという。
STAT Newsのインタビューに対し、CirrusMDの共同設立者Blake McKinnery医師は、これまでAIが思ったほどの革命を医療にもたらすことができていない主な理由として「患者の物語」に電子カルテ(EHR)が対応できていないことを挙げる。「検査機器がサンプルを分析するの同様に、AIが人間の言葉を分析することこそが医療の最大の課題を解決するでしょう。従来の電子カルテの限られた不完全なデータから学習したAIではなく、患者自身の声と経験がAIエンジンの基礎となったとき、現代医学の変革は起きえます」とMcKinney氏は結語している。