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スタンフォード大学 植込み型医療機器の安全性向上にAIを活用

スタンフォード大学医学部(Stanford Medicine)の研究チームは、電子カルテデータベースを利用し、植込み型医療機器の安全性向上を図るAIアルゴリズムを開発した。同大の運営する医療系メディアScopeにて先週公開された。

研究チームは、同施設で治療を受けた患者の匿名化医療データベースを利用し、特定の植込み型デバイスを利用した際の感染率や入れ替えまでの期間、患者の痛みレベルなどを推定するAIアルゴリズムを構築したという。アルゴリズムの有効性をテストするため、人工股関節置換術の患者で検証を行なったところ、患者ごとの合併症を正確かつ効率的に推定することができた。

研究の詳細は、オープンアクセスのオンラインジャーナルnpj Digital Medicineへの研究報告から確認できる。HIT Infrastructureによる研究者へのインタビューでは、「医療記録は隠れた情報で満ちている。集積と解析を繰り返すことで、どのデバイスがどの場面で最も信頼に足るかまで予測できるようになる」と述べた。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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