GE HealthCareはこのほど、AI支援の超音波検査技術開発について、ビル&メリンダ・ゲイツ財団から4400万ドル(65億円)の助成金を受けたことを明らかにした。ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、Microsoftの元会長であるビル・ゲイツと妻のメリンダによって、2000年に創設された世界最大規模の慈善基金団体として知られる。
同社の公表によると開発するツールは、専門的なトレーニングを受けていない、または超音波検査の経験がない医療従事者が、臨床的な意思決定に必要な情報を得ることを支援するもの。母体・胎児ケアや小児肺の評価など、より効果的な産科・呼吸器スクリーニング超音波検査を実現し、中低所得国(LMIC)や多様な医療現場でのアクセス拡大を目指している。本年2月にCaption Healthを買収した同社は、Captionが持つ巨大なノウハウを利用し、低価格のハンドヘルド機器を含む様々な超音波機器やプローブで動作するようにこの技術を設計する。
GE HealthCareで超音波部門を率いるRoland Rott氏は「手頃な価格のポイントオブケア超音波を、あまり熟練していないユーザが自分のケア環境で効果的に使用するための指導・教育が、臨床現場における課題となっている。この助成金は、Caption Healthが保有する最先端AI技術をより多くのユーザーにカスタマイズして提供し、質の高い医療へのアクセスを向上することに貢献するものだ」と述べている。
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