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超音波ガイド下局所麻酔を支援するAIデバイス

手術における局所麻酔では、針先の位置を確認する「超音波ガイド下局所麻酔(UGRA)」が一般的に行われている。UGRAは精度や安全性に優れるものの、解剖学の正しい理解と専門技術への習熟が必須となる。英Intelligent Ultrasound社は、UGRA支援のため超音波画像上にリアルタイムで解剖学的構造を強調表示するAIデバイス「ScanNav Anatomy Peripheral Nerve Block」を開発している。

ScanNav Anatomy PNBは、局所麻酔が行われる主要領域10ヶ所(腕神経叢・内転筋管・座骨神経など)に対応し、神経・動脈・胸膜・腹膜など「避けるべき解剖学的構造」をハイライト表示し、適切な施術を支援する。British Journal of Anaesthesiaに掲載されたScanNav Anatomy PNBの性能検証によると、同デバイスによって「ブロック注射失敗リスクが81.3%の症例(585/720件)で低減されること」が示されている。

Intelligent Ultrasoundは、新たに大腿神経ブロックへの対応を明らかにするともに、2022年10月に欧州全域へプラットフォームの正式な投入を発表した。また、米食品医薬品局(FDA)から臨床使用のためにDe Novo Grantの認可を受けており、米国市場でもScanNav Anatomy PNBの販売開始を予定している。

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