医師の労働時間の半分が、電子カルテへの入力と事務書類に費やされている。患者と向き合う時間は27%に過ぎない。そのような推計を示された時、果たして医師という仕事は魅力的だろうか?電子カルテが医療プロセスを簡略化するとして導入されたにもかかわらず現場では不満が募る。電子カルテは正しい方向に向かっているだろうか?医師の時間を節約するAI技術開発はそれらの問題を解決する可能性を示す。
MedPageTodayでは、医療の事務処理を削減する様々なAI技術を紹介している。筆頭に挙げられるのはAmazon Web Servicesであり、AIを使用したクラウドベースの医療記録サービスを提供し、機能の一例として臨床記録からデータを抽出してインデックスを自動生成する。次に、AthenaHealthではFAXのメッセージをAIが分類して医療システム全体から年間300万時間を省略できたという。また、AugmedixはGoogle Glassによって医師が患者の診察中にコンピュータに向き合う必要がなくなり、医療記録はリアルタイムで自動生成される。
医師や看護師にとって最も適切な仕事は、患者に対する共感とケアであり、事務作業ではないことは自明である。単調な繰り返し作業は医療業務の創造性を阻害し続けている。あらゆるAI技術によって医療の事務作業が削減されたとき、医師の仕事が再び魅力的に思える時代となるだろうか。