医療における他領域に違わず、放射線科医も深刻な燃え尽きを経験している。今年初めにMedscapeから示された報告によると、放射線科医の44%は燃え尽きを経験し、他の14%はうつ病様症状を自覚しているという悲惨な現状だった。放射線科の臨床医であるJeff Chang氏は、放射線科医の業務内容のうち、不毛な繰り返し作業に相当する部分をAIで自動化することに取り組んでいる。
Chang氏は昨年2月にRad AIを立ち上げたが、GoogleのAIスタートアップを対象としたベンチャーキャピタルプロジェクト「Gradient Ventures」から400万ドルの資金を調達するなど、大きな注目を集めた。Rad AIのファーストプロダクトは放射線科の読影レポートを一部自動化するもので、詳細に記入した読影結果などに基づき、impression sectionとして適切なサマリを生成・付与することができる。
vatorが25日報じたところによると、Chang氏はそのインタビューの中で「読影対象の画像は年間2-3%の割合で増加しているが、米国の放射線科医数は横ばいかやや減少している。放射線科医が最善を尽くし続けられるようにするには、効率化を目指した技術の利用が鍵となるはずだ」と話す。