オランダ・アムステルダムに本拠を置くスタートアップAvyは、医療サプライの配送や野生動物保護への利用を目的に「翼を持つドローン」を開発した。垂直・水平方向への高速移動を実現した同プロダクトは、僻地医療アクセスや救急医療体制の大幅な改善を実現できる可能性がある。
欧州のテックニュースを取り扱うSilicon Canalsの報道によると、このドローンは1時間の飛行で約70kmの水平移動が可能と、従来のドローンに比べて飛躍的な移動能力を持つという。向こう3年間に渡って検証される「Medical Drone Service」にも本機が利用されるとのこと。ここでは、血液製剤や医薬品のドローン配送の信頼性・安全性が精緻に検証される。
本メディアでも過去にインドにおける例を取りあげたが(過去記事)、交通網の発達が十分でないエリアなどを中心に、医薬品配送におけるドローンの利用を試みるケースが増えている。一方で従来のドローンでは水平移動の航続距離・速度に限界があり、地域のコア医療センター・備蓄センターと現場の時間距離を劇的に短縮する本技術には期待が大きい。