12月16日、HOYAグループのPENTAX MedicalがAI支援のリアルタイムポリープ検出内視鏡システム「DISCOVERY」で、CEマークをクリアしたことを発表した。EUの安全性能基準を満たした医療機器として認証されマークが表示可能となる。HOYAグループは医療用内視鏡で世界シェアの大半を占める日本の大手3社の一角であり、リアルタイムAI支援ポリープ検出で開発競争が進む(過去記事)。
PENTAX Medicalのリリースによると、DISCOVERYの今回の技術適合は、ドイツのアウクスブルクに置かれたリサーチセンターと世界の主要医療機関6カ所との緊密な協力で達成されたという。約300の臨床症例と12万を超えるファイルがAIソフトウェアのトレーニングに使用された。PENTAX Medicalの内視鏡との併用で潜在的なポリープを強調表示し、わかりやすいメニューと直感的なタッチスクリーンインターフェースが採用されている。
ポリープを早期に正確に発見し除去することは、大腸がんの罹患を低減させる。ドイツのエルランゲン大学の内視鏡・分子イメージング部門のTimo Rath教授は「DISCOVERYは内視鏡医のポリープ検出率向上と大腸がん死亡率の低下に貢献します」と語った。同システムは2020年春に市場での発売が予定されている。