製薬大手バイエルは、心血管疾患およびがん治療薬の創薬のため、AI創薬Exscientiaとの提携を発表した。バイエルのデータと開発能力にExscientia独自のAI創薬プラットフォームを組み合わせ、新規薬剤候補のための化合物特定と最適化を行う。
DRUG DISCOVERY & DEVELOPMENTでは、今月初めに発表された業務提携について紹介している。AIベースのアルゴリズムを使用して潜在的な治療薬になる可能性をもつ化合物構造を予測することで、創薬研究の初期段階に焦点があてられる。Exscientiaはバイエルから最大2億4000万ユーロを受け取る契約となる。
Exscientia CEOのAndrew Hopkins氏は「私たちは先駆的なNature掲載論文からAIによる低分子化合物の自動設計を実証し、プラットフォームを強化して商業的にも実証してきました。心血管疾患とがんという主要な治療分野でバイエルの研究者たちと変革を推進できることを嬉しく思います」と語った。
Exscientiaは以前にもグラクソスミスクラインとの提携で慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬のためにAI技術で新規化合物を発見したことを公表している(過去記事参照)。同様の提携は世界中で加速してゆくだろう。