新型コロナウイルス COVID-19が蔓延する中国都市部では、ドローンによる無人での医療物資輸送が注目されている。中国・杭州のスタートアップ Antwork社は感染地域での医療サンプルと検疫用品にドローンの活用を進める。
メディア GPS Worldの報道によると、Antworkは感染震源となった武漢の近郊でウイルス被害を受けている省のひとつ浙江省の新昌郡で、ドローンと無人ステーションを活用して医療物資の輸送にあたっている。二次感染拡大を防ぎながら、通常の道路での輸送に比し効率を50%以上向上させると同時に、前線でひっ迫している人的・物的資源の節約を図る。
Antworkは日本でドローン事業を展開するテラドローン: TerraDrone社のグループ企業である。2019年10月には中国民間航空局(CAAC)が発行する都市型ドローン輸送ライセンスを取得した。現地ではドローン機材RA3およびtr7s、無人ステーションRH1が活用されている。新昌郡人民病院およびその分院、同郡の疾病管理センターと連携しプロジェクトは稼働され、より多くの医療機関へ支援の範囲を拡げようとしている。医療システムへのドローンの展開は過去記事も参照いただきたい。