今こそ骨粗鬆症の予防を – Zebra社が椎体骨折検出AIでFDA承認追加

北米での事業拡大を続けているイスラエルのZebra Medical Vision(過去記事)は、椎体圧迫骨折のAI画像診断機能について、同社のなかで5番目となる米国FDA認可の取得を発表した。

Zebra社のプレスリリースによると、同社のAIは圧迫骨折が示唆される所見を自動識別することで、臨床医が骨粗鬆症リスクの高い患者を治療に結びつけることをサポートし、さらなる骨折の予防を可能とする。米国だけでも年間200万件以上の椎体圧迫骨折が発生しており、関連するコストは年間520億ドルとの試算がある。同社のコメントによると、世界的にはその骨折の70%が十分に検出されていない状況であり、その解決は患者の幸福度に大きな影響があるという。

日本も含め世界各国、COVID-19の流行を機に、待機可能とみなされやすい整形外科領域の手術の延期が相次いだ。そのため相当な数の待機患者をかかえていることが課題となっている。骨粗鬆症リスクの高い患者を特定することは、脊椎以外にも大腿骨のような代表的な骨折の予防へとつながる。時勢とニーズをとらえた新機能としてZebra社の新機能発表は歓迎されるだろう。

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TOKYO analytica
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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc, PhD
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcherを経て東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。