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Epic AI – COVID-19患者はいつ集中治療を必要とするか?

新型コロナウイルス感染症に関連する研究・開発は急速に進み、新しい情報が得られない日はないほどになった。実臨床の中で通過する無数のデータポイントから、COVID-19患者がいつ増悪し集中治療を要するかを予測するAIモデルが実用されている。

Epicは患者の容態悪化を捉える予測モデルを提供していたが、このほどCOVID-19患者における予測精度を高めたアップデートを実施している。このAIシステムでは、患者カルテから年齢・性別などの基本属性、バイタルサイン、各種検査結果を自動集積して単一のリスクスコアリングモデルに投入することによって、患者がどのタイミングで増悪するかを予測することができる。現在米国内21の医療機関によってシステムは運用され、16,000人以上に対するモデルの適用実績を持つ。

STAT Newsでは、EpicのAIモデルで「中等度リスク」と評価された入院患者の場合、実にその75%が最終的にICUに移送されたことを報じている。また、患者が人工呼吸器を必要とする40%以上のケースで、モデルは3時間以上前から高いリスクを示し医療者に警告を与えていたとのこと。増悪リスクを早期に捉えることは、重点観察の必要な患者の見極めに有効となるばかりでなく、周囲の協力施設も含めた事前の病床確保も可能にすることから、より効率的な地域医療提供体制の構築に資する可能性がある。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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