医療画像へのAI技術を幅広く展開する RSIP Visionは、イスラエルから米国へと事業を拡大してきた。同社は22日、超音波検査用のAIアプリケーションをセットで提供することを発表している。
RSIP Visionのニュースリリースによると、同社のAIベースの超音波用モジュールセットには、各医療領域での自動診断・測定・体積推定・術中ガイド機能などが含まれる。一例として、泌尿器科領域での前立腺がんに対する超音波ガイド下の針生検では、生検手順をリアルタイムでAIがガイダンスしたり、悪性所見が疑われる部位と正常組織を境界に分けて提示することができる。また、循環器領域での心臓超音波では、それぞれの心室を自動で境界分けして、駆出率(EF)などの重要な測定を自動化したり、弁や壁運動を評価し分類することができる。
超音波検査は、比較的低コストで侵襲が少ないため、多くの臨床分野で好まれる検査法である。一方で検査担当者への技術的な依存度が高く、結果の解釈の差について課題とされてきた。近年、AI技術ベースで超音波検査を一部自動化して均質化と迅速化を図ることは大きなトレンドとなっている。心エコーのAIガイドシステムでFDA承認を得たCaption Health(過去記事)のような競合についても参照いただきたい。