中耳炎など耳の感染症は小児で頻発するが、その診断に至るまでの状況は子どもと親にとってストレスとなる。米ジョンズ・ホプキンス大学で開発が進められるスマート耳鏡「OtoPhoto」が耳の感染症の診断を革新するかもしれない。
ジョンズ・ホプキンスからのニュースリリースでは、AIを活用したスマート耳鏡「OtoPhoto」を紹介している。自宅でも耳内部の画像撮影を行うことができ、機械学習アルゴリズムが感染症の有無を判断する。また、遠隔診療の際にリアルタイムで専門医と画像を共有することもできる。
OtoPhotoはメリーランド大学が主催したコンテスト「Make Your Medical Device For Kids! 」の受賞作品のひとつである(メリーランド大のニュースリリースより)。この技術革新は「COVID-19の世界でより安全な耳の検査を」と称し、家庭での遠隔医療利用を目的とする。ツールの活用で耳の感染症をより正確に診断し、抗生物質の過剰使用を軽減できる可能性も期待されている。OtoPhotoの開発グループは来年に臨床試験を開始する予定で、デバイスの市場への投入を目指している。