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Real Time Medical – COVID-19対策への適切な意思決定を支援するAIアプリ

カナダ・トロントに本拠を置くReal Time Medicalは、最新ガイドラインに信頼できる医療情報ソースをオーバーレイし、医療者や市民に対してCOVID-19対策における適切な意思決定を支援するAIアプリを開発した。COVID AIKnowledgeEnable(COVID KE)と名付けられた同アプリは、iPhone・Android・PCから利用でき、9月4日より世界中からのダウンロードを可能とする(専用サイト)。

Real Time Medicalが2日明らかにしたところによると、同アプリはカナダ研究評議会(NRC)が提供する研究支援プログラムの後援を受けて開発されたという。COVID KEは、米疾病予防管理センター(CDC)やNew England Journal of Medicine、Lancetなど、特に信頼性の高い複数のソースから情報を得、ここに各種ガイドライン、医師直接入力による集合知などを活用することで、ユーザーの検索項目に対して最新かつ実用的なアドバイスを与えることができる。

7月の欧州放射線学会でDr. Marie-Pierreは「COVID-19に関する25,000以上の記事のうち、メタアナリシスは48、確かな臨床試験は25」であるとし、信頼に足る情報に向き合うためのフィルタリングは困難を究める現状を指摘する。文字通り玉石混淆、情報の洪水となっている現在、このアプリが市民や現場の医療を担う臨床家たちの拠り所となるか、注目が集まっている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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