イスラエル・テルアビブに本拠を置くIbex Medical Analyticsは、英国が展開する「AI in Health and Care Award」を受賞し、総額5000万ポンドの資金を共有するプロジェクトの1つに採択された。
Ibexが22日公表したところによると、この受賞に伴い、同社のGalen Prostateはオックスフォード大学やロンドン大学ユニバーシティカレッジなどの大規模NHS病院6施設へ導入されるという。Galen Prostateは前立腺標本から高精度にがんの存在を識別するAIソリューションで、既に世界各国において多数の病理検査室に実装され、日常臨床のワークフローに取り込まれている。直近ではピッツバーグ大学医療センターにおける検証研究成果が、Lancet Digital Healthに公表され話題を呼んだ(過去記事)。
英国では毎年10万人が前立腺生検を受けており、その数は今後10年間で2倍になることが予想されている。病理医による詳細なレビューは時間を要するため、専門医の不足と相まって診断と治療導入の遅れ、誤診の増加が強く懸念されており、同領域におけるテクノロジーへの期待は多大となっている。