医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例疾患診断へのAI活用事例シンガポールの公的機関による肺炎重症度予測ツール

シンガポールの公的機関による肺炎重症度予測ツール

シンガポール東部に所在し、1,000床の入院病床を持つ学術医療機関・Changi General Hospital(CGH)と国立の医療情報機関であるIntegrated Health Information System(IHiS)は、入院患者の胸部レントゲン画像から肺炎の重症度を予測するAIツールを開発した。

Healthcare IT Newsが6日報じたところによると、このAIエンジンは、3,000を超える胸部レントゲン画像と、各種検査結果や病歴を含む200,000のデータポイントから生成されたという。CAPEと呼ばれる同システムは、胸部レントゲン画像単独から1. 短期入院程度の低リスクな肺炎の可能性 2. 死亡リスク 3. 集中治療を要するリスク をそれぞれ高精度に推定することができる。研究チームによる初期の検証試験においては、肺炎重症化を80%の精度で識別しており、これは手動で行う従来のスコアリング手法に匹敵するとのこと。

研究チームは、CAPEはスタンドアロンのデスクトップアプリケーションであるとしており、既存のシステムに対して組み込みが非常に容易であることを強調する。現在、シンガポール総合病院を含む複数の公的医療機関において、臨床データの追加取得とこれによるAIエンジンの精度向上に努めている。 

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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