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一般的な血液検査項目からCOVID-19陽性者を識別する機械学習モデル

イタリアの研究チームは、ルーチン検査の範疇である一般血液検査項目からCOVID-19の陽性者を識別する機械学習モデルを構築し、その性能評価を含めて研究成果を取りまとめた。

ヘルスサイエンス領域のプレプリントサーバーであるmedRxivに公表されたチームの研究論文によると、2020年2月から5月にかけてサンラファエル病院に入院した1,624人の患者データベースからアルゴリズムを構築したという。同患者群からは52%にCOVID-19陽性が確認されており、全血球計算や生化学を含む一般血液検査項目から、陽性者を識別するアルゴリズムを導いた。他病院の約100例の患者に対して妥当性検証試験を行ったところ、AUC0.75-0.78と比較的良好な識別精度を有することが確認された。

現在COVID-19の検出においてはPCR検査がゴールドスタンダードとして取り扱われるが、長いターンアラウンドタイムや試薬の潜在的な不足、看過できない偽陰性率などが問題となってきた。研究チームは、当該手法を「迅速かつ費用対効果の高い方法」としており、PCR検査の補助的検査としての有用性を強調する。また発展途上国など、リソースの不足する地域においては代替検査となる可能性にも言及し、今後の研究継続を明らかにする。

なお、Bitscopic社による先行類似研究も過去に紹介しているので参照いただきたい。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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