Scopio Labs – 血液分析へのAI顕微鏡がFDA承認を取得

イスラエル・テルアビブに本拠を置くスタートアップであるScopio Labsは、末梢血塗抹標本の分析に利用する顕微鏡をAI駆動とし、検査手技に伴う人為的ミスの予防と時間短縮を図る。同AIツールはこのほど米食品医薬品局(FDA)の承認を取得し、プロダクトとして2021年初頭に市販開始を予定している。

Scopio Labsによるプレスリリースによると、高度な画像イメージング技術とAI技術により、通常の100倍にあたる油浸解像度レベルでのデジタルスキャンを実現するという。各種血球形態や数は事前分類と自動評価を可能としており、分析プロセスの効率化・自動化に大きく貢献する。

Scopio Labsの共同創設者でCTOであるErez Na’aman氏は「末梢血塗抹標本分析における、最初の臨床グレードのデジタルソリューションだ」とし、in vitro血液診断の可能性を飛躍させる同社テクノロジーに大きな自信を示す。なお、同ツールは欧州におけるCEマーク認証を本年初頭に取得しており、今後の普及加速が見込まれている。

TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事