米ミシガン大学の研究チームは、リアルタイムデータモニタリングシステムを活用し、COVID-19のパンデミック以来、オピオイド過剰摂取の疑いのある死亡が15%増加していることを明らかにした。
オピオイド過剰摂取サーベイランス(SOS)と名付けられたこのモニタリングシステムは、ミシガン大学が中心となって構築したウェブベースのツールで、リアルタイムモニタリングとそれに伴うデータ解析を可能としている。SOSは2水準でのアクセスを提供しており、郡レベルでのサマリーが制限なく公開される第一水準と、オピオイド過剰摂取をリアルタイムマッピングし、詳細な情報を公衆衛生当局や公安ユーザーに向けて提供する第二水準となる。ユーザーはデータソースとともに、過剰摂取の疑いのあるケースを地理的・時間的側面から的確に補足することができる。
このほどミシガン大学が明らかにしたSOSに基づくレポートによると、オピオイド過剰摂取による死亡例が増加していることに併せ、オピオイド拮抗薬であるナロキソンの使用も29%増加しており、COVID-19の拡大に伴う深刻な行動変化を指摘する。研究チームは、政策立案者などに対してよりハイリスクな人々を捉えたマイクロターゲットの設定と、効果的な政策介入の必要性を訴えている。