CTスキャンから脳卒中を検出するAIは各メーカーで導入が進む。優れた性能を達成したAIは大手メーカーと提携し、既存のシステムとワークフローに統合される。以前、脳卒中検出AIの米FDA承認について紹介した「Avicenna.AI(過去記事参照)」が、キヤノンメディカルシステムズとのパートナーシップ締結を発表している。
Avicenna.AIの12日付けニュースリリースによると、脳内出血と主幹動脈閉塞をCTから検出する同社のAIシステム「CINA Head」がキヤノンに提供されることとなった。米国内検証済の検出能力は、脳内出血で精度96%・感度91.4%・特異度97.5%、主幹動脈閉塞で精度97.7%・感度97.9%・特異度97.6%を達成している。システムは20秒以内の自動検出と優先順位付けで読影者に警告を発する。
Avicenna.AIの共同創設者でCEOのCyril Di Grandi氏は「キヤノンメディカルシステムズのような医療画像検査のリーダーとの提携は、優れた検証データの証でもある。私たちのAIが救急救命室とその先の医療に恩恵をもたらすことを楽しみにしている」と語った。AIベンダーからメーカーへの技術提供が画像検査の業界地図をどう変えていくか、今後も目が離せない。