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UAEに世界初のAI専門大学 – ムハンマド・ビン・ザイードAI大学

AIを学べる大学に対する需要が増加しており、当メディアでも立教大学大学院人工知能科学研究科への公式インタビューを行った(過去記事)。アラブ首長国連邦では、世界初をうたうAI専門の大学「ムハンマド・ビン・ザイードAI大学(Mohamed bin Zayed University of Artificial Intelligence: MBZUAI)」が新設され、2021年1月に第1期生となる大学院生の受け入れが開始される。

MBZUAIのニュースリリースでは、同大の立ち上げに米カーネギーメロン大学から参加していたAI領域の第一人者であるEric Xing博士を、MBZUAIの初代学長に任命したと発表している。Xing博士は機械学習・計算生物学・統計の専門家であり、カーネギー・サイエンス・アワード2019受賞など多数の高い評価を受けている。Xing博士は「私たちはUAEを国際的なAIコミュニティのハブにすることを決意しており、MBZUAIは一流の研究者とイノベーターを世界中から歓迎します」と語った。

MBZUAIの学生募集には97の国籍・2,223名の志願者が集まり、その中から31カ国・101名に入学許可が通知された。アブダビの皇太子の名を冠した同大学では、授業料をはじめとした様々な経費が奨学金として学生に全額支給される恵まれた環境でも注目されている。まさにUAEが国家をあげてAI分野にかける意気込みの強さを感じられる一大プロジェクトである。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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