イスラエル・テルアビブに本拠を置くIbex Medical Analyticsは9日、シリーズBラウンドとして新たに3800万ドルの資金を調達したことを明らかにした。同社はこれにより、2016年の設立以来、5200万ドルの資金を調達したこととなる。
Ibex Medical Analyticsが明らかにしたところによると、今回の新たな資金確保により、研究開発の加速に併せて北米および欧州での臨床展開の拡大を狙うという。IbexのGalenソリューションは、病理学におけるデジタルトランスフォーメーションを実現してきた。なかでも、前立腺生検によって得られる組織標本を自動解析し、前立腺がんの見逃しを防ぐGalen Prostateはその高い識別精度により、早期から規制当局の承認と実臨床導入を進めてきた(過去記事)。
IbexでCEOを務めるJoseph Mossel氏は「診断クオリティが常に最優先事項であり、がん治療プログラムの基礎となる。私たちのAIは誤診を排除し、実臨床を向上させるゲームチェンジャーであることを示し続けてきた」とし、同社の取り組みと品質に大きな自信を示す。病理学領域はAIによる自動化との親和性が高い一方、多科多領域における診断を支えているために、いまだ手つかずのエリアを多分に残している。Medmain社をはじめとし、当編集部は当該領域における日本発スタートアップにも大きな関心を持って動向を注視するとともに、新たなプレイヤーの登場にも大きな期待を持っている。