医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例最新医療AI研究持続的呼吸機能モニタリングによる経済効果の検討

持続的呼吸機能モニタリングによる経済効果の検討

Medtronicはこのほど、臨床試験データに基づく「継続的な呼吸機能モニタリングによるコスト削減効果」を検証した成果を公表した。これは、オピオイドを投与されている患者に対する持続的なモニタリング導入によって、米国における平均的な規模の病院では年間53万ドル強の費用削減効果をもたらすというものだ。

Advances in Therapyからオープンアクセスとして公開された研究論文によると、オピオイド投与患者に対するパルスオキシメトリおよびカプノグラフィの持続モニタリングを導入することで、年間53万ドル強の費用削減効果にあわせ、患者の累積在院日数が103日短縮されるという。呼吸抑制が1.5%減少することで、投資的観点から損益分岐をクリアすることができ、継続モニタリング導入による投資コストが正当化される。また呼吸抑制が17%以上減少した場合、コスト削減を実現する確率は80%以上となる。

研究チームは「オピオイドを投与されている患者への連続的な呼吸機能モニタリングは、費用対効果の高い管理アプローチとなる可能性が高い」点を強調する。一般的なケアフロアにおいて、オピオイド投与患者の46%に呼吸抑制が発生することを考慮すれば、医療費適正化の観点に併せて患者の安全性確保にも多大な貢献が期待できるとしている。

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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て、SBI大学院大学客員准教授、東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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