米ジョージワシントン大学の研究チームは、小児入院患者において「直近でICUケアが必要となる可能性」を予測する機械学習モデルを構築した。研究成果はCritical Care Explorationsからオンライン公開されている。
研究論文によると、小児入院患者計4万人以上のデータを利用し、入院治療を受ける小児が「今後一定期間(6-12、12-18、18-24、24-30時間後)においてICUケアを必要とするか、ルーチンケアにとどまるか」を予測する機械学習モデルを構築した。予測因子は生理学的検査結果および現在の治療内容・強度とし、モデルパフォーマンスを独立したデータセットでテストしたところ、AUC 0.917と高い識別精度を示していた。また、興味深いことに種々のパフォーマンス指標は、シミュレートされた小児病院と、病床数やロケーション、教育状況などに差のある他医療機関においても同等であったという。
著者らは「ICUまたは非ICUケアとして、小児患者における将来のケアニーズを特定することは、疾患重症度の変化の推定であり、ケア要件が増加/減少/安定する患者をそれぞれ特定することができる」とする。疾患重症度予測における適切なフレームワークとして、特に「早期臨床介入の恩恵を受ける可能性の高い患者」を検出し得る点でその有用性を強調している。
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