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汗による血糖値のリアルタイムモニタリング

ペンシルベニア州立大学の研究者らは、汗に含まれるグルコース濃度をリアルタイムに測定できるウェアラブルモニターを開発した。糖尿病患者は適切な疾病管理のために高頻度な血糖測定が必要となるため、低侵襲で高精度なモニタリング手法が常に求められてきた。

ペンシルベニア州立大学が17日明らかにしたところによると、今回開発に成功した低コストセンサーは、レーザー誘起グラフェンとニッケル-金合金で構成され、酵素を使うことなく、汗に含まれる極めて低レベルのグルコースを検出することができるというもの。このセンサーには、マイクロ流体チャンバーがあり、そこが汗を吸い込むと、アルカリ溶液が汗中のグルコースと反応し、合金に化学反応が起こることで電気信号が発生する。腕に装着することで機能する本デバイスは非常に小型で、これまで数名のボランティアを対象としてテストを行っており、食前・食後の血糖値変化の適切な捕捉に成功している。

研究を主導したHuanyu Cheng氏は「本グルコースセンサーは汗に含まれるバイオマーカーを極めて低い濃度で検出できる基礎的成果となる。今後、この技術を患者の日常的モニタリングにどのように応用できるか、医師やその他の医療関係者と協力して検討していきたい」と述べている。

実際の測定の様子は以下の動画に詳しいので、参照のこと。Glucose monitoring, no needles

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1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て、SBI大学院大学客員准教授、東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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