米マサチューセッツ総合病院(MGH)の研究チームは、AIアプローチにより、再発リスクのあるメラノーマ患者を特定する新しい手法を考案した。研究成果はこのほど、npj Precision Oncologyから公開されている。
チームの研究論文によると、1,700を超える早期メラノーマ症例を収集し、電子カルテ情報からメラノーマの再発を予測する臨床的・病理的学特徴の特定を行った。36の候補変数のうち、「腫瘍の厚さ」と「がん細胞の分裂速度」が再発を強力に予測することを明らかにしている。また、これらの臨床情報からメラノーマの再発リスクを予測する機械学習モデルをトレーニングしたところ、外部データセットにおける検証でもAUCで0.81を上回り、潜在的な臨床的有効性を示唆する結果を得ている。
著者らは「我々の結果は、機械学習モデルが早期メラノーマの再発予測において、臨床病理学的特徴から有効な予測シグナルを抽出できる可能性があることを示した」とした上で、これにより、アジュバント免疫療法が有効な患者を特定することで、効果的な治療計画の策定に結び付き得る点を指摘している。
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