米カリフォルニア大学デービス校の研究チームは、乳がん検診およびリスク予測のためのAI開発について、米国立がん研究所(NCI)から1500万ドル(21.9億円)の助成を受け、研究を進めている。
米国がん協会によると、乳がんは米国女性において最も多く診断されるがんであり、女性のがん種別死亡原因の2位となっている。一方、乳がんの疾病負荷は人種や民族によって異なることが知られ、診断率や死亡率にも明確な格差が存在することが報告されている。同大学の公表では、安易な追加スクリーニング手法が「より多くの偽陽性と過剰診断」につながる可能性があることを指摘する。Miglioretti氏の研究チームは、今回の助成金を活用し、乳房画像の質的向上と定期的な検診受診が、より公平な乳がんの転帰達成を支えるかも評価するとしている。
Miglioretti氏は「我々はモデルにAIを組み込み、定期的な検診を受けているにも関わらず進行がんのリスクが高い女性や、毎年のマンモグラフィーで見逃される二次がんリスクのある女性を特定する」と述べており、AIを活用した多面的な乳がん研究推進への期待は大きい。
関連記事: