フレイル(虚弱)は「心身の衰え」を意味し、「健康寿命を損う高リスク集団を捉えるための指標」としての側面を持つ。フレイルはライフスタイルの影響や個人差を認め、加齢による必然ではない。フレイルに至る前の「プレフレイル」への早期介入が、進行を遅らせることも知られている。豪フリンダース大学の研究チームは、「機械学習モデルによるプレフレイルの予測」に取り組んでいる。
BMC Geriatricsに掲載された同研究では、南オーストラリア州の成人656人の健康データからプレフレイル分類に関連する因子を調査するとともに、プレフレイルを予測する機械学習モデルを構築している。その結果、BMI高値や筋肉量低値、握力および平衡機能の悪化、高レベルの疼痛自覚、質の低い睡眠、息切れ、失禁をプレフレイル関連因子として特定している。
主著者のShelda Sajeev氏は「機械学習モデルの使用により、非フレイル群とプレフレイル群への分類を実現することができた。これは、従来特定できなかった『繊細な変化』を明らかにできることを示唆している」と述べた。
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