米ラトガース大学が運営する医科大学院であるロバートウッド・ジョンソン医科大学(RWJMS)はこのほど、AIに基づく心エコー解析により、心臓機能の微細な変化を検出する新たなバイオマーカーを発見したこと、およびポケットサイズの小型超音波装置によって初期の心疾患スクリーニングが可能となること、を明らかにした。
Journal of the American College of Cardiologyに今月掲載されたRWJMSの論文によると、心エコー画像におけるピクセルベースでのパターン解析によって、「心不全につながり得る微細な構造変化を捉えること」に成功したという。研究者らはこの新しい心疾患バイオマーカーを活用することで、早期に心疾患リスクを捉え、適切な治療計画を立案するための重要な情報を提供できるとしている。
RWJMS循環器科のPartho Sengupta教授は、「このバイオマーカーが、小型のハンドヘルド端末に適用可能であること」を強調した上で、本質的にはこのデータ取得自体が「心臓組織の超音波生検」に相当するとして、循環器領域における予防・診断・治療を変革する可能性のある同技術に関する臨床試験の早期実施を計画する。
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