英ウェールズのIntelligent Ultrasoundは、医療リスク軽減を目的として「局所麻酔薬の穿刺・注入部位を正確に特定」できる、AI駆動のリアルタイム超音波システムを米国で販売する。同社プロダクトは既に英国で使用されているが、この度、米食品医薬品局(FDA)の販売承認を取得した。
Intelligent Ultrasoundの「ScanNav Anatomy PNB」は、末梢神経ブロック注射をより正確に行うことができるようAIが誘導するもので、超音波診断装置に接続して使用することができる。リアルタイムで超音波スキャンを評価し、末梢神経への最も効果的なアプローチを導くため、3Dモデルやアニメーションを表示する。同時に、対象となる神経とその周辺の解剖学的構造を強調することで、より安全な神経アクセスを実現する。British Journal of Anestheticsに掲載された研究では、本システムを利用することで、93.5%の症例で効果的な神経ブロック注射のための解剖学的構造の識別が可能であり、偽陽性率・偽陰性率はそれぞれ3.5%・3.0%と高い精度を示していた。
同社のScanNav Assistは、胎児異常をスクリーニングする既存の超音波支援ツールだが、GE Healthcareが提供する超音波システムのコンポーネントとして組み込まれている。超音波画像における必須ビューの自動収集と画質確保は高い臨床評価を受けており、ScanNav Anatomy PNBに対する期待も大きい。
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