Cognetivity – AIによる認知障害の初期兆候検出

カナダ・バンクーバーに拠点を置くCognetivity Neurosciences社は、脳の健康状態を評価・モニタリングするための独自プラットフォーム「CognICA」を提供する。FDA登録とCEマークを取得しており、現在、北米・東アジア・東南アジア・中東・英国において商業的に展開している。

CognICAはAI技術によって、脳機能の高速・高精度な定量的指標を提供することにより、認知障害の初期兆候検出を支援する。これにより、認知機能の観点から「介入が最も効果的な時期を早期に特定」することで、長期的な治療管理とモニタリングをサポートすることが可能となる。CognICAは、瞬間的に表示される画像(動物や建物など)のカテゴリを分類する作業を通し、そのスピードや正確さを評価する「視覚分類テスト」に基づくアプリケーション。

CognICAはタブレット端末で駆動し、患者自身で操作することができ、言語や教育のバイアスに左右されないため、あらゆる地域で包括的かつ大規模なスクリーニングプログラムを実施する際に効果的となる。14日公開されたCognICAの最新バージョンでは種々の改良が加えられているが、特に「ローカルデータ保存機能が追加された」ことで、より幅広い地域での展開が容易になり、この技術の潜在市場が拡大されたとしている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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