医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例疾患診断へのAI活用事例DNP - 「AI支援胸部がん検診読影システム」の運用を開始

DNP – 「AI支援胸部がん検診読影システム」の運用を開始

大日本印刷株式会社(DNP)と、放射線科専門医による読影サービスを提供する株式会社イリモトメディカルは、肺がんの可能性がある結節影候補域を検出する「AI支援胸部がん検診読影システム」の運用を2023年3月に開始することを22日明らかにした

DNPの公表によるとAIを活用したこのシステムには、エルピクセル株式会社が開発した「EIRL Chest Nodule」を搭載しており、AIとのダブルチェック体制によって読影医の負担を軽減し、画像診断の質的向上と効率化を実現することができるとする。近年、健康診断で活用される胸部X線画像等のデータを健診機関から放射線科専門医がいる施設へ送信し、読影を行う「遠隔読影」のニーズが拡大している。これに対して、AIを活用した読影業務支援の実現に期待が高まっていたことが背景にある。

DNPは「印刷と情報」に関する独自の強みを活かし、ヘルスケア領域における新規事業開発に注力している。脳や眼球のMR画像等を利用した疾患の原因究明、および早期発見に結び付く画像解析技術などを開発するほか、各種診断支援サービスを提供している。

関連記事:

  1. AIは「胸部X線上の肺結節特定」に貢献する
  2. 低線量CTに基づく「6年以内の肺がん発症リスク予測」
  3. エルピクセル – EIRL Chest Screeningの新モデルを発売
TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事