2022年時点で、米国人口の約24%が脂肪肝(FLD: fatty liver disease)に罹患しているとされ、自覚症状のないまま肝不全などの重篤な合併症へ至る例が後を絶たない。カナダ・NuraLogix社(過去記事参照)は、顔の血流パターンからバイタルサインと疾患リスクを評価する非接触型プラットフォーム「Anura(動画参照)」の新機能として、「脂肪肝リスク患者を予測するAIモデル」を発表した。
新モデルは、脂肪肝と診断された7,000人以上に及ぶ患者の「顔面血流パターン」からトレーニングされ、その結果、AUCとして0.85を上回る高精度での脂肪肝識別を達成したという。Anuraのプラットフォームには、リモートフォトプレスチモグラフィー(rPPG)技術の1つとして、NuraLogixの特許技術「Transdermal Optical Imaging(TOI)」が搭載されている。
Anuraで発表済みの機能には、心拍数・呼吸数・血圧・HbA1c・空腹時血糖など30以上の健康パラメータ測定、および2型糖尿病・脂質異常・心血管疾患・メンタルヘルスなどのリスク評価が含まれ、機能拡張が進められてきた。NuraLogix社CMOのKeith Thompsonは「この研究は脂肪肝をスクリーニングし、肝不全のような重要イベントを防ぐため、ライフスタイルの変更でユーザーに介入するプラットフォーム事業の可能性を示している」と語った。
参照動画:
Anura: Your Personal Health AI
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