医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例医療系AIスタートアップ・ベンチャー企業の動向「自撮り動画によるバイタルサイン測定」をナイジェリア全土に

「自撮り動画によるバイタルサイン測定」をナイジェリア全土に

カナダ・トロントをベースとして医療AI開発を手がけるNuraLogixはこのほど、遠隔地や農村部の住民に24時間365日のバーチャル医療サービスを提供するナイジェリアベースの遠隔医療プラットフォーム「LaFiya TeleHealth」とのパートナーシップ締結を明らかにした。NuraLogixは、非接触型血圧測定技術を世界に先駆けて開発した企業として知られ、30秒間の自撮り動画データに基づき、医療グレードのバイタルサイン測定と健康リスク評価を実現するなど、個性的な開発で注目を集める。

LaFiya Telehealthは、都市部および農村部を問わずナイジェリア全土に住む患者に対しての医療アクセスを提供している。このプラットフォームにより、患者は居住地とは無関係に医療者とつながり、処方箋受け取りや薬の配送、バーチャル診療を受けることができるなど、当該システムは医療アクセスの格差是正への大きな役割が期待されてきた。今回の提携により、NuraLogixが特許を保有する経皮光学イメージング(TOI)技術をサービスに統合し、患者らは自撮り動画によるバイタルサイン測定と、これに基づく医学的フィードバックを受けられるようになる。

プラットフォーム内で測定されたバイタルサインデータは医療者に共有され、慢性疾患管理だけでなく、緊急疾患のトリアージや他疾患の治療導入にも活用される。ナイジェリアでは人口3.5万人以上に対して100km圏内の医療機関が1つしかない地域もあるなど、受診時の長時間移動による治療の遅れが大きな問題となってきた。非侵襲的な日常的バイタルサイン測定による健康管理の質的向上は、異常の早期発見・早期介入に結びつくもので、ナイジェリアに住む人々にとっての希望の光ともなろうとしている。

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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員准教授など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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