医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例最新医療AI研究遠隔医療がミシガン州のケアアクセスを変革

遠隔医療がミシガン州のケアアクセスを変革

米ミシガン大学の研究チームが公開したレポート「Telehealth in Michigan」によると、わずか3年の間にミシガン州に住む何百万人の人々が、遠隔医療の恩恵を受け「PCや電話を通じて医療者と効果的につながることができるようになった」という。

レポートによると現在、ミシガン州においては総受診の11-17%がバーチャルで行われているが、COVID-19パンデミック前には1%にも満たなかったという。特に、メンタルケアに遠隔医療が果たす役割が大きいこと、また医療機関の数が乏しい38の郡で特に有効となっている事実も分析によって明らかにしている。一方、ブロードバンドインターネットの普及が進まないエリアでは、遠隔医療利用も進んでいないなど、医療アクセスの格差が広がっている可能性も指摘する。

研究チームを率いたChad Elllimoottil医師は、「あらゆる地域で、ミシガン州民がコロナウイルスへの曝露を減らすという当初の目的だけでなく、利便性のために遠隔医療を受け入れていることは明らかだ」とした上で、「遠隔医療の将来は保険適用だけでなく、インターネットアクセスの拡大やメンタルヘルスプロバイダーの供給に関しても、政策立案者らが下す決断にかかっている」と述べている

関連記事:

  1. 「遠隔患者モニタリングツール」はさらなる普及へ
  2. 英政府 – 2100万ポンドで脳卒中AIを全面導入
  3. Vital – 患者のケア参加を促すAIプラットフォーム
TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事