川崎病(Kawasaki disease, KD)においては、標準治療として静脈内免疫グロブリン療法(intravenous immunoglobulin, IVIG)が用いられている。しかし、一部の症例では治療反応性が乏しく、冠動脈病変などの重篤な合併症が発生するという課題がある。そこで、中国の研究チームはIVIG治療効果の予測を目的に、機械学習を用いた予測モデルを開発し、その評価について報告した。
Frontiers in Immunologyに発表された論文によると、研究チームは、2012年から2024年にかけて中国の医療機関でKDと診断された4,704名の患者の臨床データを収集し、訓練セットと検証セットに分割した。複数の決定木ベースの機械学習モデルを比較した結果、CatBoostモデルが最も優れた予測性能を示した。SHAP解析(SHapley Additive exPlanations)により、発熱持続日数、血清アルブミン値、総ビリルビン値がモデルの予測に最も大きく寄与していることが明らかになった。また、単変量および多変量ロジスティック回帰分析においては、冬季発症、クラミジア感染、発熱持続日数、結膜充血、発熱期間、および血液検査値(Hb、NT-proBNP、Alb、TBIL)などがIVIG非反応のリスク因子として特定された。
本研究により、KD患者におけるIVIG非反応群を早期に識別できる可能性が示された。研究者らは、「これにより、IVIG初回投与時に、グルココルチコイドを併用する、あるいは早期に生物学的製剤を導入するといった戦略が可能となるだろう」と述べている。今後は、本モデルをより多様なデータセットを用いた前向き研究で検証し、その一般化可能性を確認することが期待されている。
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