遠隔診療事業で成長を続ける米Akosは、AIを活用した全自動診療システムを開発した。FDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を受けているこのシステムでは、AIのガイドにより、問診から血圧測定・胸部聴診を含む検査、診断、治療法の提示までを全自動で行う。最終的な処方の決定などは医師が行うが、革新的な診療スタイルが大きな反響を呼んでいる。
Business Wireによると、AIによる一連の患者データ取得にかかる時間は15分程度で、即座に連携の専門医にデータが送信され確認を受けることができるという。また、追加の画像検査などが必要な場合は、AIが自動で各施設に対してオーダーを行う。技術開発を担当したAdviNowのCEO James Bates氏は、「このテクノロジーが、医療アクセスと効率性の問題を解決する助けとなるだろう」と自信をみせる。
欧米先進国を含む世界各国で、医師の偏在と医療の非効率が問題となっており、日本のように当日受診・当日処方までを可能としている国は非常に少ない。Market Watchは、今月29日にこのシステムを用いたAIクリニックが米国に初めて開院されること報じており、長年に渡る医療の懸案事項が解消される日もそう遠くはないかもしれない。