カナダ・アルバータ大学の研究チームは、オピオイド処方後30日以内の有害事象発現を予測する機械学習ツールを構築した。処方箋モニタリングシステムに組み込むことを想定した同ツールは、潜在的な高リスク処方を捉えることで、オピオイドスチュワードシップを支援する。
JAMA Network Openに掲載された研究論文によると、2018-2019年の間に、アルバータ州内の薬局からオピオイドが処方された18歳以上の全患者(85万人超、計600万処方)のデータから機械学習モデルを構築している。処方後30日以内の有害事象発現(入院、救急外来受診、死亡)は77,326件であった。検証の結果、C統計量は0.82となり、良好なモデルの当てはまりを示していた。
著者らは、本研究知見により、カナダにおける現行システムでの既取得データから「十分に高リスク者を抽出できる可能性」を指摘するとともに、「行政および臨床データへのアクセス改善によってさらなる予測精度の向上が見込める」としている。
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