Axial3D「INSIGHT」 – 医療画像3D化プラットフォームがFDA認可

CTやMRIによって得られる医療画像は通常、積層型の平面画像(2D)データとして提供されるが、これを立体(3D)に再構成して視覚化することにより、医師の診断能力や治療計画の精度を向上させる可能性がある。Axial3D社は、2D画像を3Dに変換するAIを活用したクラウドベースのプラットフォーム「INSIGHT」を開発し、同製品が米食品医薬品局(FDA)から認可を取得したことを発表した

Axial3DのINSIGHTは、CTやMRIによる2D画像から、3D視覚化や3Dプリント対応ファイルへ変換するプロセスを自動化する。これにより、従来のシステムで必要であった手動または半手動のセグメンテーションという煩雑な作業を省力化できる。さらに、このクラウド上のプラットフォームは、同一のリソースで多数の患者データを処理することで、「個別化医療の高速化」に貢献する。

Axial3DのCSOであるDan Crawford氏は「Axial3D INSIGHTがFDA認可を得たことは、我々の進歩を示している。高度な自動化やAI/機械学習を駆使し、卓越した患者ケアを提供するためのチームの取り組みを誇りに思う」と語った。

関連記事:

  1. 臓器の3Dプリントを実現する「マイクロ流体バイオプリンティング」
  2. FDAが「医療機器における3Dプリント技術」への意見を募集
  3. VR診察を普及させるためのユーザーフレンドリーな3D再構成手法
TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事