創業3年の中国企業Infervisionは、AI画像解析による癌発見のシステムで、世界の280の病院を支援している。様々な調査機関がAIヘルスケア市場の拡大を予想する中、中国はAI開発に積極的であり、過疎地域住民への医療提供にも取り組んでいる。
中国メディアBusiness Timesによれば、InfervisionはAIによる医療画像分析に特化したアジア初のハイテクヘルスケア企業だと自負しているという。最近では、1枚の胸部レントゲン写真で4つの異なる疾患を検出できる製品や、脳梗塞や骨折など救急患者の状況を判断できる製品も発売している。これらAI製品により、医師はより早く正確な分析を行えるようになったという。また、ヘルスケアコングロマリットNovaVision GroupのCEOであるJim Wang氏は、CNBC主催のEast Tech West会議で、「医療産業におけるAIの積極的な統合で、農村部と都市部間のギャップを埋めることができる」とも語っている。
Infervisonの創業者でCEOのChen Kuan氏が、米メディアTechCrunchに語ったところによると、AIはほかの分野でも人間を凌駕しているという。同社のAIは、画像処理により30秒以内にレポートをまとめることができるが、医師は通常1つの画像を精査するのに15〜20分かかってしまう。そしてAIは、誤診という長年の課題も克服しつつある。浙江大学が1950年〜2009年の記録を調査したところ、臨床的誤診率は平均46%であった。Chen氏は、同社の製品により、医師の分析の正確性が20%向上したと語っている。