英国の医薬品・医療製品規制当局(MHRA)は、AIを活用した技術を安全かつ効率的に臨床導入するため、「AI Airlock Programme」の第2フェーズとして、新たに7件のAI医療技術を選定した。AI Airlock Programmeでは、実臨床に近い環境でAIツールを試験的に運用しながら、安全性・有効性・バイアス・アップデート方法などを検証する。
英国政府のプレスリリースによると、今回選定された7件の技術は、大腸がんのミスマッチ修復およびマイクロサテライト不安定性を解析する「PANProfiler Colorectal(MSI/MMR)」、皮膚がん診断支援AI、遺伝性眼疾患自動診断AI、電子カルテ記録自動生成ツール、入院サマリー自動作成ツール、患者向け血液検査結果解説ツール、そして病理診断支援AIである。第2フェーズでは、これらのAIを対象に、パイロット段階で得られた知見を基に有効性および安全性の検討を行い、臨床導入に向けた準備を進める。
MHRAは「AIは医療を変革しえるが、透明性と安全性の両立が不可欠である」と述べている。今回の取り組みで得られたデータを活用し、臨床導入後もAI医療機器の性能維持や安全性を長期的に監視する体制を整備することが、次のステップとして重要である。
参照論文:
AI tools that could detect diseases earlier selected for next phase of MHRA’s ‘AI Airlock’ programme
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