米メイヨークリニックを中心とした研究チームは、MRIやCTの読影レポートから無症候性脳梗塞を自動識別する自然言語処理アルゴリズムを開発した。研究成果は学術誌・JMIR Medical Informaticsにて公表されている。
研究チームの論文によると、メイヨークリニックとタフツ医療センターで作成された1000の脳画像レポートから、アルゴリズムの構築を行ったという。チームはルールベースと機械学習の両手法によるアルゴリズム開発を行ったところ、いずれも99%を超える高い正確性での無症候性脳梗塞と大脳白質病変の識別に成功したとのこと。
無症候性脳梗塞は、文字通り症状を有さない脳梗塞を指し、健常高齢者の20%にみられるとの報告もある。一方で無症候性脳梗塞を持つことは、続発する脳梗塞や認知機能低下、身体機能低下リスクなどと結びつくため、適切なコントロールが欠かせない。自由記述の読影レポートから無症候性脳梗塞を鋭敏に自動捕捉する技術の実装は、ルーチンまたは他目的での画像検査の価値をより高めるものともなる。