米フロリダ州オーランドの医師Anthony Orsini氏は、医師のコミュニケーション能力を高め、患者とその家族に対する「共感力」を強化するデジタルプラットフォームを開発している。Orsini氏が率いるThe Orsini Way社は、同プラットフォームによる患者満足度の向上と健康アウトカムの改善を狙う。
医療メディアHIT Consultantが報じたところによると、Orsini氏は小児科専門医として20年以上のキャリアを誇る一方、患者に対する悲劇的な結果の報告や治療法選択の提示の仕方ひとつで、患者満足度が大きく変わるばかりか、人生への影響も深刻となる様をみてきたという。The Orsini Wayが提供するデジタルプラットフォームでは、医師の適切な共感力を育み、効果的な患者コミュニケーションを実現するプログラムを種々提供する。これには単なるオンライン学習コースだけでなく、プロの俳優によるロールプレイやワークショップなども含まれている。
世界的影響力を持つ医師で、AI医療とその未来について積極的な発言を行うEric Topol氏は自身の著書で、「AIの台頭が医師をより人間らしくさせる」ことを過去に予言している(過去記事)。ここで人間的医療の中心となるのは「医師-患者コミュニケーション」であり、The Orsini Wayが提供する革新的なプラットフォームは、今後の臨床現場における中核的需要を見定めたものであるかもしれない。