近年、平均的なビジネスパーソンは1日のうち3-4時間程度をスマホ使用に費やしているという。ニュースサイトやSNSをチェックするその時間、スマートフォンカメラを通した自身の健康チェックが行われるとすればどうだろうか。
イスラエルのスタートアップ・Binah.aiは、スマートフォンカメラを利用し、人物のフェイスモニタリングによってバイタルサインを抽出するAI技術を開発した。The Jerusalem Postが28日報じたところによると、同社のAIアプリは顔動画を解析することで、心拍数であれば7秒、呼吸数は30秒、酸素飽和度を10秒で捉えることができるという。またストレスレベルの評価も可能となった一方、同社はフェイスモニタリングによって血圧と血糖値を測定する機能の実現を目指しているとのこと。
Binah.aiのCEOであるDavid Maman氏は「このテクノロジーは特殊なハードウェアを必要とせず、どこでも機能することができる。スマートフォンだけでなく、例えばスマートミラーとして搭載すれば、毎朝歯を磨いている間にバイタルサインを抽出することもできる」と述べる。日本のデンソーともパートナーシップを結び、ドライバーへのデジタルヘルス技術活用も期待される。現在、ヘルメットをかぶったレーシングドライバーでさえモニタリングできることを明らかにしており、潜在的な活用の幅は広がる一方と言えるだろう。