富士フイルムは、AIを用いた新型コロナウイルス肺炎に関する診断支援技術の開発を開始した。同社は京都大学との共同開発により、間質性肺炎を画像から定量的に評価する技術を確立しており、これを新型コロナウイルス肺炎患者の経過評価や治療効果判定に発展させるものとなる。
富士フイルムが先週公表したところによると、新型コロナウイルス肺炎の画像所見が間質性肺炎によるものと類似するという事実に基づき、同社の有する「胸部CT画像から間質性肺炎を定量評価するAI技術」を発展させるという。富士フイルムのAIソフトウェアでは、胸部CT画像から肺野の気管支・血管・正常肺・網状影・すりガラス影・蜂巣肺などを識別、自動分類・測定することで間質性肺炎による病変像を定量評価することができる。
英スタートアップ behold.aiによる胸部単純レントゲンからのスクリーニングAIなど(過去記事)、新型コロナウイルス感染症対策へのAI適用は各国で急速に進む。日本発の技術が未曾有の危機を救う一助となるか、大きな注目が集まっている。